事務所様向け企業紹介・問い合わせフォームはこちら
関与先様向け問い合わせフォームはこちら

戦略経営者コラム 2025年6月

コスパを見極めHP刷新!建築会社の採用戦略

岡山県津山市で金属製建具の販売や施工を手がける山本建材株式会社。商業施設や公共施設などの施工に携わるなかで、課題は人材採用と技術を持つ職人の育成だ。熟練の職人が高齢化するなか、いかに若手を育てるかというテーマは、避けて通れない。3 代目として2021年に事業を承継した山本竜義社長は、「デジタル技術の導入を進めながら、効率化と人材育成に力を入れていきたい」と話す。

金属製建具工事を手がける老舗

──事業内容は?
山本 アルミサッシなどの金属製建具の取り付け工事が主軸の事業で、現場は商業施設やビルといった非住宅がメインです。市庁舎や学校などの公共施設も数多く施工しています。アルミサッシなどの窓だけでなくスチールドアやシャッター、室内のパーテーションなども取り扱っています。

 創業者である祖父の代では、一般住宅やガラス交換などが主でしたが、父の代から少しずつ公共工事が多くなりました。人口減少に伴い一般住宅の着工件数が減っている今、父が非住宅事業にシフトした決断は正しかったと感じています。

──強みは?
山本 当社が扱う金属製建具は、メーカー製がほとんどです。そういう意味では販売店としての役割も大きく、他社との差別化が難しい部分かもしれません。ですが、おかげさまで地場の建設会社や大手ゼネコンからご愛顧いただき、豊富な施工実績があることが強みです。県内でも主要な施設や建物の施工に携わっています。

──今後、注力したいことは?
山本 金属製建具の施工は、数ミリ単位の精度が求められる仕事です。設置の際に、ほんの少し傾くだけでもドアが閉まらないという事態になりかねません。だからこそ、高い精度と技術で施工できる職人の確保は急務です。ご依頼いただく仕事を安定してこなしていくためにも、外部の協力会社や職人に頼るだけでなく、自社でも人材を育成したいと考えています。

 また、デジタル技術の導入による効率化にも積極的に取り組んでいます。新たに施工管理ソフトを導入し、施工状況などの共有、管理をスムーズにするべく動き始めました。

HP刷新は人材採用が狙い

──HPを刷新した狙いは?
山本 人材採用を積極的に行うためです。当初は求人媒体を活用していましたが、半年で60万円近くコストをかけたものの、応募があっても面接の調整などに手間がかかり、使い勝手の悪さを感じていました。

 そうしたなか、長年、当社に経営アドバイスをしていただいている松本誠税理士事務所さんに相談したところ、HPをリニューアルして採用を強化することができるサービスを展開しているアイ・モバイル社を紹介いただきました。

──HPを刷新するなかで大切にしたことは?

山本 まずは求人ページを充実させることです。当社はBtoBのビジネスですので、「自社サイトで広告宣伝をする」という考えはあまりありませんでした。ただ、新規の取引先さまに知っていただく場は必要だと思っていたので、当社が携わってきた事業の実績もわかりやすく紹介することを心がけました。

──写真が数多く掲載されていますね。

山本 掲載内容やデザインに関しては、私から細かく要望を出したというよりも、アイ・モバイル社から採用強化にはどのようなコンテンツが良いかを提案してもらえたので、その点も助かりましたね。制作にあたっては、プロのカメラマンとライターが派遣されてきたので、スムーズに進行できたと思います。はじめての取り組みだったのですが、当社のアットホームな社風をうまく引き出してくれたと感じています。

──社員インタビューも充実しています。

山本 採用を強化する上では、入社後にどのような働き方ができるのかが分かり、またキャリアもイメージできるサイトとなるよう、年代や業務内容が異なる社員に登場してもらいました。

はじめての取材で、みんな緊張していましたが、雰囲気を伝えるためにも、やって良かったです。やはり、一緒に働く人の顔が見えるかどうかは大きく、今後の応募や採用結果につながっていくと思います。

「雰囲気に引かれて」と応募が

── HPの効果は?
山本 採用面では手応えを感じています。実際、リニューアル後に応募が数件あり2名の採用につながりました。面接をしてみると、応募者のほとんどがHPをしっかり見てくれていて、「会社の雰囲気が良さそうだったから応募してみた」という声もありました。

 実際、当社は社内の人間関係が良く、居心地の悪さが全くありません。勤続年数50年の社員もいるくらい、長く働ける職場です。こうした魅力がHPでもしっかり伝わっていたのだと思うとうれしいですね。

 当社のビジネスはBtoBですから、広告宣伝費にコストを大きく割くことは考えていません。ただし、採用を強化するにあたっては、多少費用をかけてでも、どこかで「山本建材という会社を見聞きしたことがある」「ハローワークの求人を見て、調べたら良さそうな職場だった」と思ってもらえる土壌は作っていきたいと考えていました。

 今の時代、企業としてHPがあるのは当たり前ですから、コーポレートサイトとしての役割も果たしながら求人に貢献しているという点では費用対効果が高い決断だったと思っています。

──今後、HPの活用をどのように?

山本 リニューアルして2年経ちましたが、現在のコンテンツ内容には不満がほとんどありません。ただ、2年という節目なので、今後はもう少し詳しく、新しい切り口も織り交ぜながら情報発信をしていってもいいかもしれないと考えています。

 今は更新作業を任せられるスタッフがいませんが、アイ・モバイル社に更新の相談ができるし、編集の仕方なども教えてもらえるので、いろいろと挑戦していきたいですね。

(取材協力・松本誠税理士事務所

山本建材株式会社
住所
〒708-0006 岡山県津山市小田中2224
URL:https://www.yamamotokenzai.com/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社

株式会社TKC発行のビジネス情報誌「戦略経営者」に掲載された連載記事を掲載しております。

この記事への感想やご意見、サービスに関するご質問がありましたら、下記よりお問合せください。

この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

事務所様向け問い合わせフォームはこちら
関与先様向け問い合わせフォームはこちら

≪前のコラム


コラム一覧


次のコラム≫